暮らしの手帖

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薪ストーブの魅力

投稿日 : 2020年02月05日 (水)
カテゴリー : 暮らしの情報

薪ストーブとは、名前の通り薪を燃やして暖をとる、煙突の付いた暖房器具です。炎が放つ熱よりも、ストーブ本体の輻射熱や、本体周りの暖かい空気の対流によって室内を暖めます。和の雰囲気にも、洋の雰囲気にも合う薪ストーブ。使っている人はあまり見かけないけど、インテリア雑誌などで見かけて自宅に採用したいなぁとおもっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

今回はデメリットも踏まえながら、薪ストーブの魅力についてご紹介していきます。

 

1.薪ストーブのメリット

◎冬でも室内ぽかぽか
暖炉と混同されることもしばしばですが、暖炉は焚火を屋内で行っているようなイメージで、温まるのが暖炉周辺だけなのに対し、薪ストーブは、本体から出る遠赤外線によって、壁や床、天井を暖めてくれ、室内全体をポカポカにしてくれます。薪ストーブを採用している方の多くは、この体を芯から温めてくれる独特の心地よさを最大の魅力と答える方が多いそうです。

◎リラックス効果がある
火を見るとなぜか落ち着く、という人も多いのではないでしょうか?本能的な話になりますが、人が狩りをしていた時代から、人は火のそばで暖をとり、獣は火を恐れるので安心して眠れたと言われています。こういった部分が人間の遺伝子に組み込まれていて、火を見ると落ち着く、安心して眠れる、リラックスできるといった感覚が備わっているようです。ただ暖をとるだけじゃない、こういった効果が得られるのも薪ストーブならではですね。

◎インテリアのアクセントに
あるだけで、ひと際存在感を放ち、お家のインテリアのアクセントになります。最初にも書いていたように、幅広いお家の雰囲気に馴染むという点も魅力です。形やデザインも色んなものがありますので、お好みのものを探してみ
るのも楽しい時間になりますね。

◎お料理にも使える
他の暖房器具にはないメリットが、お料理に使えるという点です。お湯を沸かしたり、ピザやお菓子を焼くのにも使えます。お子さんがいらっしゃる家庭などではいっしょに作業するのも楽しいのではないでしょうか?

◎停電時も使える
薪ストーブは電気もガスも使用しないため、冬の停電時なども重宝します。災害時も暖を取ることが出来、実際に重宝したという声も聴くので、そういった部分でも心強さもありますね。

◎環境にやさしい
薪を燃やすので ‛二酸化炭素が出る=環境に悪い’ というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、
そもそも薪は木を伐採して作られます。そして木は十分な大きさになるまで空気中の二酸化炭素を吸収して育ちます。吸収した二酸化炭素は、燃やした時に再び空気中に排出されますが、さらにその二酸化炭素を吸って木が育つというサイクルがあるので、結果的に地球上の二酸化炭素の量は変わることはありません。(カーボンニュートラルと呼ばれています。)
また、石炭や石油、ガスなどは、一度使うと再生できませんが、木は伐ってもまた芽吹いて、半永久的に再生を繰り返すことができる、とても貴重な資源です。そういった意味でも、薪ストーブはとっても環境にやさしい暖房機器だと言えます。

 

 

2.薪ストーブのデメリット

◎初期費用がややお高め
薪ストーブ本体の値段もさることながら、煙突であったり、それらを設置するためにかかる施工費用なども含めると、100万円以上かかることがあります。採用するかはご予算とも要相談です。

◎薪の入手が大変(ランニングコストも考えておく)
薪ストーブを採用するかで検討する際、最もネックになってくるのはこの部分ではないでしょうか?
どこかから安定的にもらえる場合を別として、自分でホームセンターなどから調達しなければならない場合、薪の購入費用も想定しておかなければいけません。(45坪程度の面積を、一本当たり115円のナラ材の薪で冬場1日8時間使用したとすると、1日の使用量は約20本。1日2,300円程コストがかかります。)使用する場所の広さや時間、どれくらいの期間稼働させるかにもよると思いますが、1日8時間、4ヵ月使用するとしたら270,000円ほどのコストが発生すると思うと安くはないですね…^^;

◎温まるのに時間がかかる
普通のストーブと違うところは、火をつけて、室内を温めるまでに時間がかかるという点です。家の構造や大きさによっても変わってきますが、2~3時間くらいはかかると思っておいた方が良いでしょう。

◎お手入れが必要
日常的なお手入れとしては、ストーブ本体のガラス周りに着いた汚れの清掃、庫内・通気口周りの灰の量をチェックして取り除いたりする必要があります。ストーブ回りも、ストーブの上昇気流によってホコリが立つので、こまめにお掃除が必要です。
シーズンが終わる頃には、庫内の灰の掻きだし、清掃。煙突も屋根に上って煙突清掃ブラシでお掃除をする必要があります。屋根に上る作業は危険が伴いますので、業者にお願いする方法もあります。慣れていない方はその方が無難かもしれませんね。

◎ご近所への配慮が必要
薪ストーブユーザーが増えて、薪ストーブ自体の性能が上がってきています。煙突もシングルではなく、2重断熱煙突が主流となってきたので、よりクリーンな排煙になり、煙で周辺に被害を与える可能性は少なくなってきました。しかし、住宅密集地などでは、洗濯物に煙がかかる、などのクレームがくることが稀にあります。基本的には煙突を規定値より高く設けることでご近所トラブルは回避しやすくなりますが、東西南北全てに建物がある場合などは特に事前の現地調査が必要です。

 

 

3.まとめ

技術の進歩は目覚ましく、世の中はどんどん便利になっています。家電製品も進化し続けていますが、あえてアナログ的な薪ストーブを使うことで、感じられるメリットもあると思います。

もちろん使用するにあたって、デメリットも上に挙げたようにいくつかありますが、薪ストーブのある生活は手間がかかるけど、その分心を豊かにしてくれるものではないでしょうか?普通の生活をしていたらしないようなことを、手間と考えるか、シーズン行事のように体験として考えられるかという部分もあるのではないかなと思います。

地球温暖化の影響からも、ここに来て薪ストーブの良さが見直されてきています。人の生活と地球環境両方に、メリットのある暖房器具。ぜひ検討してみてください^^

 

 

 

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