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雲仙焼窯元にて陶芸体験

投稿日 : 2019年03月27日 (水)
カテゴリー : 日々の記録

先日、雲仙焼窯元にて雲仙焼の陶芸体験をしてきました。最初はただの塊のような粘土がロクロを回しながら形を整えることでだんだん茶碗になっていく過程がなんとも面白く童心を思い出すほど。ですがただやみくもに力を込めるのではなく繊細に指先を使って造形するのはとても難しく、窯元の3代目である講師の方の力を十分に借りて、無事ごはん茶碗を完成させることができました。

陶芸体験後も、工房横のギャラリーにて、点てていただいた抹茶を飲みながらいろいろな話を聞かせて頂きました。並べられた作品はどれも素朴な色合いでぬくもりを感じさせてくれるデザインと質感のものばかりです。雲仙焼は火山灰を使った油滴天目が特徴の焼き物で、その始まりは昭和10年と言われています。初めて雲仙普賢岳の火山灰を釉薬にした天目茶碗などを拝見しましたが、その輝きにうっとり…。それらの輝きに同じものはなく、ひとつひとつの色合いが異なるのも印象的でした。

お気に入りの器を一つ使うだけで、食卓が一瞬にして華やかになります。毎日使うのものだからこそこだわって選びたいし、そばに置いておくことでそれらは自然と手や空間になじんでいくのかもしれません。実際に作られている方と身近に接することでより人の手の温もりを感じることができ、ものづくりとは何かについて改めて考えさせられる機会となりました。

器に限らず、家具や雑貨などのものを選ぶとき、デザインと並んで素材に心を動かされます。家族の手にするものや、家の中で使うものは使っていて気持ちがいいというのが大前提だからです。高級ではなく上質で、風合いや色などで癒されたり気分が上がったり。とりわけ、作る過程が見えるもの、手作りしたものなんかには格別の使い心地の良さと愛着を覚えるような気がします。一つのお皿が100円で買えてしまう大量生産、大量消費の社会のなかで軽んじられてきたものの価値。家も同じで、ハウスメーカーみたいな大量生産される家ではなく、本物の木を上品に使い経年美化し年数が経っても深い味わいが楽しめる家を提供し続けたいと思います。

茶碗ができあがるのは2か月ほど先とのことですが、その茶碗でごはんを食べるのが今からとても楽しみです。みなさんも機会があれば世界に一つだけの器を作ってみてください。

 

 

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