スタッフブログ
LIXIL × モダンリビングのインテリアセミナーに参加してきました。
先日、LIXIL福岡のショールームで開催されたインテリアセミナーに参加してきました。
講師としてML(モダンリビング)のパブリッシャーである、下田結花さんが自身の経験も交えながら、美しい写真とともにインテリアの選び方、居心地のよい空間づくりについてお話してくださいました。
ML(モダンリビング)とは・・・
MLとは、創刊1951年の家とリビングのラグジュアリー住宅誌です。戦後まもない日本の住宅事情といえば大変厳しく、当時は限られた資金・土地で家族がいかにうまく暮らせる家をつくるか、というところに焦点を当てた間取りの話が多く扱われていたそうで、その後もどちらかというと建築寄りのお話が多い雑誌だったそうです。
時代は移り変わり、家も「ただ生活できればいい場所」というよりも、そこで暮らす「居心地の良さ」が求められるようになりました。パブリッシャーの下田さんは、MLへの異動前は女性のライフスタイル誌の編集者として働かれていたそうです。突然の異動に戸惑われたそうですが、女性誌の頃から感じていたインテリアへの需要の高まりと、自分自身がおもしろいと思える雑誌を作りたいという思いから方向転換を行い、今のMLができました。
誌面で紹介されているインテリアの事例がとっても素敵なんですが、驚くのは商品の選定からスタイリングまで全て自社のスタッフで行っていらっしゃるということです。MLのコーディネートのファンの方も多く、現在はインテリアコーディネートの事業も年数件ですが、会社として受けているそうです。
お話の中でも実際の事例をもとに、住んでいる方の特徴やコーディネートのポイントを説明してくださいました。
(写真はサイトよりお借りしています。)
例えばこのお宅はご夫婦とお子さん3人暮らしという家族構成なんだそうですが、立派なソファが3台も!皆さんテレビや映画が大好きで、スクリーンに映し出した映像をそれぞれがゆっくり見られるよう、ベンチソファが選ばれているそうです。広くてゴージャス!写真を見たときに浮かぶ感想はそういうことかもしれませんが、お伝えしたいのは、この家族にとっての大切な時間を過ごす場所がきちんと確保された居心地の良い空間になっている、ということです。
こういった楽しい事例を交えながら、空間ごとのインテリアコーディネートのポイントを教えてくださいました。
・その家族にとってのリビングの目的を考える (お客様を迎える 家族が集う ゴロゴロしながらTVを観る等々)
・ダイニング&キッチンは食べるだけのスペース? or 過ごすスペース?
・バスルームは身体を洗うだけではなくリラックス出来る空間へ
・ベットルームは快適な睡眠と目覚めを得るための部屋 寝る+α(そこで過ごすためのチェアを1脚置く、趣味のものを置く、等)
・トイレを家の中で唯一の個室と考え、思い切ってわくわくするような空間に仕上げるのもあり(大胆に大きな柄の壁紙を一面だけ貼る、等)
などなど・・・。考え方から具体的なことまで。事例を見ていてわくわくする内容が盛りだくさんでした。
しかしこういった紹介したポイントはあるけれど、一番大切なのは、どうすればその人の暮らしが良くなるか、想像し、寄り添って考えることだとおっしゃっていました。例えば家具なら1㎝きざみで家具を選ぶこと。身長170㎝の人と150㎝の人が、同じもので快適に過ごせるとは限りません。
お客様が答えられる要望は過去のこと。
・廊下が暗いから明るくしたい、
・収納が少なくて物が溢れかえっているから収納がほしい、など
今の暮らしで実際困っていて、解決策が必要なことは要望として伝えやすいですが、その先の心地よい暮らしについては、なかなか自分自身では想像がつきにくいところです。だからこそ、お客様の今の暮らし方をしっかり聞いて、その家族にとっての未来の暮らしを想像することが大切だとおっしゃっていました。
2時間のセミナーでしたが本当にあっという間で、とても勉強になりました。「お客様の暮らしに寄り添う」言葉にすると当たり前のことのように感じますが、とても奥が深いなと思うとともに、フルマークハウスの家づくりのコンセプトでもある、「暮らしまんなか」を改めて考えさせられる機会でした。