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大分へ建物見学旅行

投稿日 : 2018年09月25日 (火)
カテゴリー : 日々の記録

急な家族サービスで、行きたかった大分へ日帰り旅行してきました。目的地は、湯布院、阿蘇周辺です。行楽日和ということで、県外ナンバーの車やツーリングのバイクが多くみられました。

まずは、湯布院美術館「comico art museum」。開館して11ヶ月という新しい美術館です。建築家 隈研吾の設計で、サイン計画を無印良品の商品計画なども担当しておられる原研哉。美術作品には、現代美術作家の村上隆と、写真家 杉本博司の作品が見学できます。

コーディネーターさんが建物の説明と、作品の説明をひとつずつ丁寧にしてくださというスタイル。ですので予約が必要です。建物の魅力も作品の魅力もしっかりと説明があるので、より具体的に作品に触れることができます。作品をしっかり見学するための建築の在り方を提案した建物でした。奇抜で新しい建物ではなく、周辺に溶け込むようにと外壁に焼杉を使い、黒色で落ち着かせています。

そして、二階ホールの窓から見える風景は、由布岳。屋外に枯山水を思わせる石の庭園。周りには障害物も少なく、この庭園からそのまま由布岳に上っていけるように見せているとのことでした。

建物のプロポーション、外壁の使い方、アプローチの方法、窓の取り方、植栽など、住宅をつくるときと基本的な考え方はすべて同じです。これから湯布院のランドマークのような存在になっていく建物になっていくと思います。

そして昼食を、オーベルジュ ア・マ・ファソン。阿蘇へ向かうやまなみハイウェイの途中にある、レストラン兼宿泊施設です。オーベルジュを調べると、郊外にある宿泊室をもったレストランという言葉でした。こちらも自然の中にあるレストランで、山の稜線など自然を楽しみながら食事ができたり、宿泊できたりできる場所です。レストランや宿泊施設でこういった建物をよく見かけますが、住宅でもこの考えを取り入れていけると、ちょっと贅沢な気分を味わえるはずです。

そして最後は、大分県竹田市にあるラムネ温泉。建築家 藤森照信が設計した建物。ジブリに出てきそうな見た目の可愛さですが、地域の材料を使った地産地消の考えのもと、自然素材を使った建物が評価を受けています。

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古来アジアで植物の代表とされていた松は、厳しい環境に強いし生命現象や長寿のシンボルとされ大切に扱われてきました。そのようなことから当館の屋根には「ラムネ温泉が長く栄えるように」と祈りを込めて塔のてっぺんに松を植えました。

ラムネ温泉館のホームページより

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こちらも外壁に焼杉が使われています。杉板の表面を炭化させることで腐食を防ぐ工法です。変わった材料などを使っていないため、可愛らしい外観も町に溶け込み、町のシンボルになっています。連休ということもあり、人が多く温泉には入れませんでしたが、たくさんの人が訪れる場所になっているのが素敵でした。

最後は、わがままな子守りに疲れた父(おじいちゃん)の姿です。笑

 

こんなぼくの趣味での建築探訪に連れまわるのがわが家の休日の過ごし方です。たまには近場で過ごすことももちろんありますが、住まいを追求していく中で、本当にいいものを自分の目で見て、いいところを住まいの設計に活かしていく。いい建築は、やっぱりいい設計がしてあります。住まいを計画されているお客様にもいい住まいで過ごして頂きたいので、情報収集と自分の目で見ることは欠かせません。

 

 

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