スタッフブログ

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本音のエコハウス

投稿日 : 2018年09月24日 (月)
カテゴリー : 日々の記録

最近読んで勉強している本について紹介します。鎌田紀彦教授の著書「本音のエコハウス」

建築知識ビルダーズで連載していた鎌田名誉教授の記事と、さらに書き下ろしの内容を加えて、30年の高断熱住宅を追い求め研究された高断熱住宅の歴史と最新の情報が1冊の本にまとまった本です。

鎌田先生は、フルマークハウスも加盟し勉強させていただいている、新住協という高断熱の安くて良質な住宅を普及させるための活動をされている組織の代表理事をされており、高断熱住宅普及に第一線で長く活躍されています。

 

“新住協;特定の営利団体からは独立した開かれた民間の技術開発団体。会員は中小工務店と設計事務所が中心に750社で、当初は東日本が中心だったが、今は西日本にも広がり今も増え続けている。私が10年以上前に提案した品住宅は、省エネ基準住宅に比べて暖房エネルギーを半分以下にする高断熱住宅であるが、会員各社の手によりすでに5000棟を越えている。こうした住宅の建設を通して、今も構法技術、住宅デザイン、コストダウン手法を開発し続けている。”

比較的温暖な九州の長崎では、高断熱住宅の認識や取り組みがまだまだ出遅れている中で、より深く学べば学ぶほど、大事だなあ、長崎でもしっかりこつこつやっていかなければならないなと感じます。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 以下、前書きに書かれている鎌田先生の引用です‐‐‐‐‐‐‐‐

“私は日本の住宅を、冬は寒いのが当たり前の世界から暖かくて省エネが当たり前の世界に変えていきたい。住宅の基本性能として最も大事なことはやはり耐震性能などの構造強度だと思う。次に大事なことは、断熱性能であり快適な環境をつくる手法だと思う。そのための高断熱住宅である。高断熱住宅の工法は耐久性の問題もほぼ解消する。耐震性能は大地震が来て初めてそのありがたみを実感できるが、熱性能は毎日の生活の中で実感し、生活そのものを変えていくことができる。”

この本の内容としては、ざっくりですが

・寒さに耐え忍ぶしかなかった日本の住宅、2~30年の耐久性しかなかった日本の住宅が高断熱高気密住宅により変わってきた断熱住宅の歴史

・断熱の様々な工法や問題点、施工について図を使っての解説

・気密や換気、室内外の空気の流れについてと、換気と一次エネルギー消費量

・断熱性能を表すUA値からさらに深く踏み込んだ、省エネ性を数値化し性能で比較していくことで燃費・コストに落としていく進め方やエネルギー効率を上げるための方法

・快適でローコストな暖房手段について計算・実測から各種比較

・夏の暑さの実状と対策法

・日本の省エネ政策への問題提起

と実務的な(マニアックな)ものですが、とても実務力が増す、断熱を考える上での幅広い知識が得られる教科書のようなものでした。一般のお客様には、たくさんの計算式や比較グラフ…と本当にマニア向けかな?と思ってしまいますが、一部でも知っていると依頼する住宅会社の見分ける際の大きな判断材料になると思います。

 

最後に、嬉しかった出来事

昨日諫早の家に足を運んでいただいたご家族様が(嬉しいことに、この家を好きになっていただいて3回遊びに来ていただいています)今はこちらで住まわれているアメリカ人の女性の方に、この家を見せるため一緒にお越しくださいました。その方は何度も“so beautiful”と言ってご覧になっており、しっかり作っている木の家が伝わった気がして嬉しかったです^^ 赤ちゃん可愛いんだろうな、無事元気な赤ちゃんが産まれますように。

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