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東京出張の合間で、安藤忠雄展へ

投稿日 : 2017年12月16日 (土)
カテゴリー : 日々の記録

日本のみならず、世界からも評価を受け続けている建築家 安藤忠雄。元プロボクサーという異色の持ち主で、独学で建築を学び、コンクリート建築を得意とし、住宅から美術館、図書館、公共建築など、様々な建物を設計し、この建築界をリードし続けています。彼のこれまで半世紀の歴史とこれからの挑戦の軌跡を展示した「安藤忠雄展 – 挑戦 – 」を見学してきました。

1941年生まれで、76歳。まだまだ世界を飛び回るアグレッシブな現役建築家です。

この展示のために、大阪にある「光の教会」を1/1の実物大の模型?建物までを建築し、見学、体験できるようにしています。もちろん会期後は取り壊されるようです。もったいない、、

光と影をコントロールした建物。照明も必要ありません。座ったり、観察したり、歩いたり、皆思い思いに体感している風景は、建物自体が自ら語り掛けているような感覚でわくわくしました。こんなみんなに好まれる建築、住まいを作っていこうと改めて心に決めました。

日本の家-1945年以降の建築と暮らし―

という建築展にも足を伸ばし、戦後の家の変化を見て学んできました。

そこで印象的だったのが、建築家 篠原一男の一説。

 

失われたのは空間の響きだ。

住宅は美しくなければいけない、空間には響きがなければいけないと 私は考えている。

戦後にあらたれた合理的な生活様式が目指したものは、この古い時代の様式の克服であった。それは多くの部分で成功を収めた。

そして、同時に日本の空間から響きを消してしまった。

篠原一男の代表的な住宅が1966年に建築した「白の家」10mの方形で形作られた住まい。室内の中心の柱が一本しか現れていないという構造(実際の構造が見えないように隠れている)でシンプルさを追求した建物。

戦後の量産ハウスメーカーの同じ規格で、同じような建物ばかり建っている時代への問いかけでしょうね。今なお、同じような量産ハウスメーカーで、同じような住まいが建ち並んでいます。

周辺環境を度外視した建物もよく見かけます。そのようなことが少しでも無くなり、周辺環境をよりよくする住まいが増えることを切に望みます。また、そうならないように、しっかりとした住まいを手掛けられるように。

 

 

 

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