暮らしの手帖
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ソファの選び方

ソファを選ぶとき、どういったところを重視して見られますか?
見た目、座り心地、大きさ、耐久性、他の家具との兼ね合い…などなどたくさんあるかと思います。今回は、ソファの構造や素材の特徴を踏まえながら、いくつかソファ選びで大切なことをお伝えしたいと思います♩
1.ソファの構造
ソファを選ぶ際、色合いや形、見た目の部分に目が行ってしまいがちですが、構造の部分が座り心地を左右すると言っても過言ではありません。ソファは一般的に木製のフレームに衝撃吸収材が組み合わされていて、座面、背、脚、ひじ掛けで構成されています。

それぞれについて少し説明していきます。
衝撃吸収材
目には見えない部分ですが、衝撃吸収材によって、耐久性や座り心地が大きく左右されます。種類はおおまかに3種類で、以下が簡単にまとめたものです。

それぞれの衝撃吸収材を使ったソファーの座り心地を、簡単にまとめると以下のようになります。

このように、全体のバランスが良いのはS字バネ。硬めのしっかりした座り心地がお好みの場合は、コイルスプリングタイプのものがおすすめです。
座面
衝撃吸収材の上に置かれているもの。クッションの役割を果たす部分で、ウレタンフォームが代表的な素材です。ウレタンフォームの密度や厚み、硬さによっても座り心地が大きく変わります。
背面
ソファーの背面は、衝撃吸収材としても使われているウィービングテープとウレタンフォームを組み合わせて弾力をつけていることが多いです。(高価なものになると、背面にもクッション材としてコイルスプリングを用いることもあります)もたれた時の感覚が大きく違うので、どんな座り方をするのか、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。(くつろぐ、寝ころぶ、食事…etc)
肘かけ
木だけでつくっているもの。構造が見えず、木製の枠とウレタンフォームでつくっているものなどがあります。ひじ掛けはちょっとしたサードテーブルのように使えるものもあれば、寝転がった時の枕替わりになるものもありますし、こちらも用途を考えるとどんなものがいいかが想像しやすい部分だと思います。
脚
素材は木製や、金属製のものが多く、高さや形状もさまざまです。高さや素材によって使い心地、また、お部屋に与える印象が違いますし、高いものは掃除のしやすさがあったり、低いものは床に座った時の背もたれ代わりになったりと、小さいですが大切な部分です。
2.ソファの張地
目に見える部分で、肌に触れ、また一番消耗する部分でもあるので、関心の高い部分ではないででしょうか?代表的な素材(天然皮革・人口皮革・ファブリック)の特徴について簡単にまとめてみます。

ソファに用いられる天然皮革は圧倒的に牛革が多く、しなやかで耐久性に優れ、使っていくうちに経年変化も楽しめる素材として人気です。少しコストは高くなりますが、保温性が高く、熱伝導率が低い為、真冬でも座った時のひんやり感がなく、夏場もべたべたせず快適に過ごせます。
一方、人工皮革はファブリックと合成樹脂を組み合わせたおので出来た素材で、色んなバリエーションがあり、価格も比較的安価で手に入ります。ただ、本革に比べると通気性の面でやや劣るのと、経年劣化もあるのでトータルコストを考えてしっかり見極めることも重要です。
ファブリックは、肌触りのよさと、温かみのある見た目が大きな特徴です。色んな選択肢があるので、選ぶのが楽しい素材。水や汚れ、ダニなどに弱いのが難点ではありますが、本体から簡単に着脱出来て洗えるタイプのものも最近では多く、お手入れがしやすいものもたくさんあります。
3.ソファーのサイズ(種類)

一人がけタイプから、足を伸ばして座ったり、寝ころんでゴロゴロとできるソファまで種類・サイズともに様々です。サイズごとの特徴を下の表にまとめてみました。

ソファの幅、奥行き、座面、背もたれの高さ…それぞれのサイズ感によって座り心地、お部屋の印象も変わってきます。その中で大切なのが、どんな使い方をしたいかということです。二人でゆっくり掛けたいのであれば、二人並んで座って、あぐらがかけたり、新聞を広げても、もう一人がちゃんと座れるスペースがちゃんとあったり。ある程度余裕があった方がいいでしょう。
奥行については、生活動線の邪魔にならないか配慮しつつ、自分の好きな姿勢で座れるか、ごろんと横になれるか?そこで食事をするならば少し浅めの方が良いでしょうし、何をメインでその場で行うかが重要になってきます。
高さは、お部屋の印象に大きく関わってきます。他の家具の背が低い、お部屋が狭いから広く見せたいなど、圧迫感が気になる方は背の低いものを選ぶのがおすすめです。
どんな使い方をするかのイメージを膨らませながら、どれくらいの大きさ、高さが望ましいか想像してみることが大切です。また、それに加えて実際お部屋へ設置する際に搬入・設置が可能なサイズか確認することも大切です。窓から吊り上げで搬入しなければ入らないなど、制限があると別途購入時に運搬費がプラスになることがあるので事前にお部屋の広さと一緒に間口の広さも確認しておくと安心です。
4.まとめ

ソファ選びで見るべきポイントは、
まず、「どんな座り方(過ごし方)がしたいか」ということ。これをしっかりとご家族で想像してみてください。そこから、
○衝撃吸収材の違いによる座り心地の違い
○カバーの素材による見た目の雰囲気・肌ざわり・お手入れのしやすさ
○サイズによる見た目の雰囲気、理想の過ごし方が出来るか?
これらの項目について考えていくと、自分たちに合ったソファが見つけやすくなるのではないかなと思います。一度購入するとなかなか買い替えるタイミングは多くないですし、納得のいくお買い物が出来ると良いですよね^^ご参考になれば幸いです。