暮らしの手帖

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暮らしの灯り(照明)の基礎知識

投稿日 : 2020年03月22日 (日)
カテゴリー : 暮らしの情報

家づくりの中で、意外に見落としや失敗が多いのが実は「照明計画」と言われています。照明の夜の雰囲気を想像するのはなかなか難しいですし、間取りや仕様決めに意識が集中してしまい、あまりこだわらないままお家が完成してしまったという方も少なくないのではないでしょうか。旅館などに泊まりに行くと、落ち着いてリラックスできるように、空間が非日常を感じさせてくれるのをみなさんも体感したことがあるかと思います。

普通のお家とそういった非日常を感じさせてくれる場所、何が違うのでしょうか?

実は落ち着く空間になるかどうかのカギは照明が大きく握っています。毎日過ごすお家がリラックスできる場所だといいですよね。心地よい空間づくりのために、今回は照明の基本的な知識や、照明の計画の考え方についてご紹介します。

 

1.用途から考える照明の種類

 

上の写真にまとめているように、照明には色んなタイプがあり、それぞれ用途が異なります。

 

 

照明計画には大きく分けると、「アンビエントライト」「タスクライト」の2種類があります。

「アンビエントライト」は、お部屋全体を均一に明るくする照明のことで、シーリングライトや、シャンデリアなどが含まれます。天井や壁など、周囲を照らし出すものです。

それに対して、「タスクライト」とは特定の範囲を照らす照明のことで、読書灯のような、部分的に照らすものを言います。フロアスタンド、テーブルスタンド、スポットライト、フットライト、ブラケットなどが挙げられ、必要な場所に、必要なだけ設置するような考え方です。両方に使えるものとして、ペンダント、ダウンライトがあります。

照明は、各部屋にひとつずつと思っている人も多いかもしれませんが、照明計画のカギを握るのは「一室多灯」にあります。均質に明るくしすぎず、タスクライトとアンビエントライトを上手に使い分けて、影と光の対比を楽しむ「局部照明」の計画が、心地よい空間づくりのポイントです。

 

2.「タスクライト」と「アンビエントライト」を知って、上手に使う

目的に合わせて、両方を上手に取り入れてあげると、空間の中に「影」と「光」の対比が出来てより良い照明計画が出来ます。照明器具は同じような見た目でも、照明に使われている素材やその形で、それぞれの照明がどういった光を出すかは大きく変わってくるので、その照明がどんな使い方・場所に向いているのか?という部分を考えることが大切です。

例えば、左側の写真に写っているスタンド照明は、光を透過させないスチール製で、シャープに下向きの設計になっています。光は周囲に漏れることなく、真下をしっかり照らしてくれます。→ソファ横やベッドサイドなどに置いて読書やちょっとした作業用に便利なタスク照明

右側に移っているスタンドライトは、布製のシェードで光をやわらかく透過させ、上下ともに開放されているデザインで両方向に光を伸ばしてくれます。→ ソファサイドに設置すればタスクライト。リビングなどのコーナーに設置すれば壁面を照らしてくれるアンビエントライト

他にも光を程よく透過させる乳白色のガラス製や和紙のシェード、光を良く透過させるアクリル製のものなどがあります。素材と形によって、局所的に照らす方が向いているのか、空間を照らすものなのかは変わってきます。どっちかな?と迷ったら、シェードのまわりをてのひらをぐるっと一周させてみてください。そうすることで、その照明の配向、どれくらの範囲までを照らせるかがわかりますよ^^

 

3.照明の配置

先に、「光」と「影」の対比が大切ですとお話ししました。空間に「明るいところ」と「暗いところ」が生まれると、陰の部分がお部屋に奥行きを持たせ、立体的な空間に演出してくれます。

おすすめは、お部屋全体を照らす全般照明は、影を残すように少し暗めに計画すること。極端に言ってしまえば、〝できるだけ天井には照明をつけない〟ということです。そこからその空間の中でどう過ごすかを想像し、「どこでどんな作業をするか?」を考えます。〝必要なところにだけ照明器具を配置していきます。まず真っ暗な部屋を想像し、一つずつ明かりを足していくと考えやすいかもしれません^^

 

こちらの写真の室内も、天井にはほとんど照明器具がついていません。賃貸などで生活していると、シーリングライトが天井にポンと1つついてそれでおしまい、というところがほとんどではないでしょうか?その明るさに慣れているので、「天井に照明器具がないなんて大丈夫かな…?」と初めはほとんどの人が不安になりますが、実際生活してみると、今までが明るすぎたんだということに気づかされます。

お料理をしたり、本を読んだり、家族で食事をするところなど、必要なところには目的に合った照明を配置することで、必要なところはきちんと明るく、落ち着いた雰囲気の照明計画ができます。

 

4.ランプの色について

同じ照明計画でも、ランプの色味でお部屋の印象はガラッと変わります。
その空間でどう過ごすかを想像し、ランプの色にも気をつけて選んでみてください。以下で主な色の種類とそれぞれの特徴に触れています。

電球色
黄色味のある暖色系の光で、安らぎを感じられます。くつろげる空間をつくりたい時に向いています。

昼白色
自然な明るさで、太陽の光に最も近い光の色と言われています。洋服を選ぶ場所や、お化粧をするところなどにおすすめです。

昼光色
白っぽく青みがかった色で、最も明るい色です。脳を覚醒させるような効果があり、オフィスなどの集中力を高めたい場所でよく使われます。

例えば、家の中がオフィスのような青みがかったオフィスのような照明だったらどうでしょう?なんだか落ち着きませんよね…。空間の目的に合わせて、ランプの色も選んであげるといいいですね。ちなみにフルマークハウスでは、電球色をおすすめして採用しています^^

 

5.まとめ

 

照明計画について書いてきましたが、「安らげるような、落ち着いた照明計画」のために大切なことは、

●天井にたくさん照明をつけない

●それぞれの空間でどんなことをするのか、空間の使い方をイメージする

●必要なところにタスクライトを計画する

●アンビエントライトと、タスクライトを組み合わせて計画する

●ランプの色も、用途を考えて決める

こちらの5つです。
照明計画で、大げさではなく暮らしは大きく変わります。家を建てる段階できちんと計画してあげることが大切です。暗いんじゃないかな・・・?と、心配になられる方もいらっしゃるかと思いますが、スタンド照明などで後から気に入ったものを、必要な場所に少しずつ足していく方法もあります^^

また、明るさの間隔は人それぞれ違います。
実際に体感して、どんな空間を心地よいと感じるかという部分も大切です。旅館やホテル、飲食店でもいいです。良いなあと思う空間があったら、照明の使われ方を気にして見てみてください^^

諫早のモデルハウスでもご体感頂けます。ご予約はこちらからどうぞ ♩

 

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